入力した手書き文字を画像ファイルとして書き出す
Accessのフォーム上にInkPictureコントロールを配置することで、ペンや指先による手書き入力が可能になります。本記事では、入力した手書き文字を画像ファイルとして書き出す「書き出しボタン」を配置する手順を紹介します。
1.手書き入力(InkPictureコントロール)
InkPictureコントロールは、Windowsタブレットなどタッチ操作に対応したデバイスを使って、ペンや指先による手書き入力を可能にするコントロールです。このコントロールは、タッチ操作未対応のデバイスでも、マウス操作により手書きすることができます。本記事では、入力した手書き文字を画像ファイルとして書き出す「書き出しボタン」を配置する手順を紹介します。
2.書き出しボタンの配置
ボタンの追加
「Accessのフォームに手書き入力エリアを配置する」で作成したフォームにボタンを追加します。フォーム上の適当な位置へ移動して、幅・高さを整えます。「標題」は「書き出し」、「名前」は「btn_書き出し」としました。
コードの入力
プロパティシートのイベントタブをクリックします。「クリック時」の欄で「イベントプロシージャ」を選択して、右側の「...」をクリックします。
VBA(Visual Basic for Applications)のコードエディター(VBE)が起動するので、書き出しボタンがクリックされたときに実行されるコードを入力します。
手書き文字は、ストロークという情報として一筆毎に保存されています。ストロークの件数が0より大きいと、手書き入力されていると判断して書き出し処理を行います。
生成される画像ファイルはGIF(Graphics Interchange Format)ですが、生成時にパラメーター「IPF_GIF」を指定することで、ストローク情報をISF(Ink Serialized Format)として内包しています。これにより、ISF対応アプリではストロークを再現することができ、非対応でもGIF画像として表示することができます。
なお、画像ファイルの書き出し先「ConstFilePath」の値は、環境に合わせて変更してください。
以上で、書き出しボタンの配置が完了です。左側のオブジェクト一覧で「手書き入力フォーム」をダブルクリック、または右クリック後「開く」を選択して、フォームを実行します。
書き出しボタンをクリックして、入力した手書き文字が画像ファイルとして保存されると完成です。