Adafruit Bluefruit LE Snifferの動作環境
BLE(Bluetooth Low Energy)に対応したスニッフィングデバイス「Bluefruit LE Sniffer(Adafruit)」の動作環境について、構築手順を紹介します。
はじめに
AdafruitのBluefruit LE Snifferは、BLE(Bluetooth Low Energy)に対応したスニッフィングデバイスです。搭載チップなどの詳しい情報は「Adafruit Bluefruit LE Sniffer」で紹介しています。
Adafruit Bluefruit LE Sniffer
Adafruit Bluefruit LE Sniffer - Bluetooth Low Energy(BLE 4.0) - nRF51822 - v2.0 [ADA2269]
Bluefruit LE SnifferでキャプチャーしたBLEパケットは、ネットワークプロトコルアナライザーである「Wireshark」で解析します。本記事では、Bluefruit LE Snifferの動作環境について、ソフトウェアのインストールや設定など必要な構築手順を紹介します。
Bluefruit LE Snifferの動作環境
Using with Sniffer V2 and Python3
動作環境の構築手順
Bluefruit LE SnifferでキャプチャーしたBLEパケットを、Wiresharkで解析するための動作環境を構築する手順です。
- Bluefruit LE Snifferをパソコンに接続する
- シリアルドライバー(VCP Driver)のインストール
- Python 3のインストール
- pyserialモジュールのインストール
- Wiresharkのインストール
- BLE Sniffer Pluginのダウンロード
- 動作の確認
Bluefruit LE Snifferをパソコンに接続する
Bluefruit LE Snifferをパソコンに接続します。パソコンのUSBコネクター(Type-A)に直接接続してもいいですが、本体の長さが40mm程度あるので引っかけると破損する恐れがあります。延長ケーブルなどを使って接続すると安心です。なお、この時点でボード上のLEDの点灯・点滅などはありません。
シリアルドライバー(VCP Driver)のインストール
スタートメニューを右クリックしてデバイスマネージャーを起動します。Bluefruit LE Snifferが正しく認識されていると「Silicon Labs CP210x USB to UART Bridge (COMxx)」と表示されます。
デバイスマネージャーに「不明なデバイス」と表示されたり、上記と名称が異なる場合は正しく認識されていません。
正しく認識されていない場合は、Silicon Labs公式サイトのダウンロードページ「Download and Install VCP Drivers」から、CP210xシリーズ用のシリアルドライバー(VCP Driver)をダウンロード後、インストールします。
Python 3のインストール
Python公式サイトのダウンロードページ「Python Releases for Windows」からPython 3のインストーラーをダウンロード後、インストールします。
インストールが完了したら、コマンドプロンプトを起動してPython 3が正しくインストールされていることを確認します。
pyserialモジュールのインストール
pyserialは、Pythonでシリアル通信するためのモジュールです。コマンドプロンプトを起動して「pip install pyserial」と入力します。必要なファイルのダウンロードとインストールが行われるので、そのまま待ちます。「Successfully installed」と表示されると完了です。
Wiresharkのインストール
Wireshark公式サイトのダウンロードページ「Download Wireshark」からインストーラーをダウンロード後、インストールします。
インストールが完了したら、Wiresharkが起動することを確認します。
続けて、メニューから「ヘルプ」>「Wiresharkについて」を選択します。
「フォルダ」タブをクリックして、一覧から「グローバルExtcapパス」の場所(本記事ではC:\Program Files\Wireshark\extcap)をダブルクリックします。エクスプローラーが起動して、グローバルExtcapパスの場所が開きます。この場所に、後続の「BLE Sniffer Plugin」を保存します。
BLE Sniffer Pluginのダウンロード
ノルディック・セミコンダクター公式サイトのダウンロードページ「nRF Sniffer for Bluetooth LE - Downloads」から「nRF Sniffer for Bluetooth LE」のzipファイルをダウンロードします。
ダウンロードしたzipファイルをすべて展開します。展開したフォルダー内に「extcap」というフォルダーがあるので、中に含まれるファイル一式を先ほどの「グローバルExtcapパス」の場所(本記事ではC:\Program Files\Wireshark\extcap)にコピーします。
以上で、動作環境の構築が完了しました。
動作の確認
Wiresharkを起動します。BLE Sniffer Pluginを外部のキャプチャープラグインとして正しく認識すると「nRF Sniffer for Bluetooth LE COMxx」と表示されます。Wireshaerkの起動時に、Bluefruit LE Snifferとシリアル通信を行い、正しく通信できないと失敗します。もう一度、構築手順を見直してください。
「nRF Sniffer for Bluetooth LE COMxx」をダブルクリックすると、キャプチャーが開始され、ボード上のLEDが点滅します。周囲にBLEパケットが飛んでいるとその内容が表示されます。
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