NASと無停電電源装置(UPS)を連動する
NASのファイル共有によるデーター消失の危険性を低減する方法のひとつとして、NASと無停電電源装置(UPS)を連動する手順を紹介します。
NASと無停電電源装置(UPS)を連動する
前回の記事「NASのバックアップ環境構築(オンプレミス)」で解説したNASのファイル共有によるデーター消失の危険性を低減する方法のひとつとして、NASと無停電電源装置(UPS)を連動する手順を紹介します。本記事で紹介する構成は次の通りです。常時アクセス環境・バックアップ環境ともに同構成となります。
- NAS:BUFFALO LS220DN0802B
- 無停電電源装置(UPS):APC RS 400VA BR400S-JP
NASと無停電電源装置(UPS)を連動することで、停電や瞬断から電源が保護され、アクセス中の電源断によるデーター消失の危険性を低減することができます。また、停電が長時間にわたる場合は、NASを安全に停止(シャットダウン)することができます。
バッファロー LS220DN0802B
大容量HDD搭載で小規模オフィスのファイル共有・バックアップに最適。長時間稼働に適した信頼性ある「WD Red」を採用。HDDを2台搭載で、データを自動で二重化する「RAID1(ミラーリング)」で安心。
本記事では、NASの電源を停電・瞬断から保護しつつ、停電が5分を経過したときは、NASを安全に停止(シャットダウン)して、その後、無停電電源装置(UPS)の電源をオフにします。
電源ケーブル・専用USBケーブルの接続
NASの電源が保護されるように、NASの電源ケーブルを無停電電源装置(UPS)の「バックアップコンセント」に接続します。「サージ保護のみコンセント」は、停電・瞬断時には電源が供給されないので間違えないように接続します。
無停電電源装置(UPS)に付属している専用USBケーブルのモジュラープラグ側を「インターフェイスポート」に接続します。
専用USBケーブルのUSBコネクター側をNASの「USB端子」に接続します。
電源ケーブル・専用USBケーブルの接続が完了したら、無停電電源装置(UPS)・NASの順番で電源をオンにします。
この時点で、NASの電源は停電・瞬断から保護されます。APC RS 400VA BR400S-JPとBUFFALO LS220DN0802B(最大消費電力48W)の組み合わせの場合、約50分のバッテリー駆動が可能です。ただし、停電が長引いた場合、バッテリーから供給もなくなり、NASへの電源供給が失われることになります。なので、停電が一定の時間を経過した場合、NASを安全に停止(シャットダウン)することが、データー消失の危険性を低減することになります。
NASと無停電電源装置(UPS)の連動設定
NASと無停電電源装置(UPS)を連動する設定を行います。ログイン後「詳細設定」をクリックします。
「管理」>「UPS連動」の順にクリックします。
「編集」をクリックします。
「このLinkStationに接続されたUPSと連動する」にチェックを付けて、各項目を指定します。本記事では「電源異常時のLinkStationシャットダウン条件」を「電源異常が5分間続いた場合」、「LinkStationシャットダウン後のUPS動作」を「シャットダウンする」としました。
「OK」をクリックします。
「このLinkStationに接続されたUPSと連動する」となっていることを確認します。以上で、NASと無停電電源装置(UPS)の連動設定が完了しました。
停電時のテスト
停電時のテストを実施します。無停電電源装置(UPS)の電源コードをコンセントから抜きます。擬似的に停電が発生した状態となり、無停電電源装置(UPS)のアラームが鳴り始めます。NASへの電源供給はバッテリーから行われます。NAS前面にある電源ランプは赤色の点滅となり、管理画面にはエラーメッセージ「UPS電源にて駆動しています。」が表示されます。
5分が経過すると、NAS・無停電電源装置(UPS)の順にシャットダウンが行われます。
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