【ROS 2】Raspberry Pi 5の起動［ヘッドレス］とWindows 11のターミナルを使ったSSH接続

Raspberry Pi 5の起動［ヘッドレス］からSSH接続までを解説します。SSH接続には、Windows 11のターミナルを使用します。

コンピューターシステムにおいて、ヘッドレスとは、コンピューターにディスプレイやキーボード・マウスを繋がずに運用することです。サーバーや組み込み機器など、通常時は操作が不要なシステムで多く見られます。設定変更やバージョンアップ、トラブル対応などの操作が必要な場合は、外部のコンピューターからTelnetやSSH（Secure SHell）などで接続したり、直接キーボードなどを繋ぎます。

ここまでで、Raspberry Pi 5のブートメディアであるmicroSDカードに対して、OS［Ubuntu Server 24.04.3 LTS（64-bit）］の書き込みを行い、Wi-Fiの設定・SSH（パスワード認証）の有効化・固定IPアドレスの設定が完了しています。これらに関しては、次の記事を参照してください。

このmicroSDカードをRaspberry Pi 5に挿入して、電源ケーブルを接続するとヘッドレスな状態で起動します。固定IPアドレスに対して、SSHでの接続もできます。本記事では、Raspberry Pi 5の起動前に、外部のコンピューター（Windows 11マシン）で確認用のターミナルソフトを起動します。以下、その手順です。

Windows 11マシンで次の操作を行います。［スタートメニュー］を右クリックして［ターミナル］を選択します。ターミナル（Windows Terminal）が起動します。

［ping 192.168.1.36 -t］と入力します。［192.168.1.36］は、microSDカードに設定したRaspberry Pi 5の固定IPアドレスです。

pingコマンドは、ネットワーク上の機器に対してパケットを送信して、その応答を受信することで接続の正常性を確認します。［-t］は、連続してパケットを送信するオプションです。Raspberry Pi 5がまだ起動していないので、次のようなメッセージが表示されます。［192.168.1.178］は、pingコマンドを実行しているWindows 11マシンのIPアドレスです。

Raspberry Pi 5にmicroSDカードを挿入して、電源ケーブルを接続します。電源LEDが赤から緑に変わり点滅します。30秒程度で、pingコマンドのメッセージが応答ありになります。2分以上経っても応答が無い場合は、Wi-Fiや固定IPアドレスの設定ミスなどが考えられます。

［Ctrl＋C］でpingコマンドを終了します。

Raspberry Pi 5にSSH接続するために［ssh admin@192.168.1.36］と入力します。［admin］は、【ROS 2】Raspberry Pi Imagerを使ってmicroSDカードにOSを書き込む［Ubuntu Server 24.04.3 LTS（64-bit）］で入力したユーザー名です。

初めてのSSH接続なので次のような警告メッセージが表示されます。直訳すると、ホストと信頼性が確立できないとなりますが、ようは本物かどうかわからないが接続してもよいか？と聞かれています。このまま接続するので［yes］を入力します。

続けて、ユーザーのパスワードを入力します。

ウェルカムメッセージ・システム情報などが出力され、プロンプト［admin@pi5-01:~$］が表示されます。プロンプトには、ユーザー名（本記事では［admin］）・ホスト名（同［pi5-01］）・カレントディレクトリー（同［~］）が表示されています。最後の［$］は、ユーザーが一般ユーザー権限であることを示す記号です。

SSH接続を終了するには［exit］と入力します。