Wio LTE JP Version はじめてのプログラミング
Wio LTE JP Versionを使ったはじめてのプログラミングを紹介します。本記事では、サンプルとして提供されるスケッチ例を使って、ボード上のフルカラーLEDを点灯します。
事前準備
事前準備として、Wio LTE JP Versionのプログラミング環境を整えます。Arduino IDEをインストールした後、ボードとライブラリーの追加を行い、開発環境を整えます。
Wio LTE JP Versionには、プログラムを書き込むモード(DFUモード)と書き込んだプログラムを実行するモード(通常モード)の2つがあります。これらのモードを切り替える操作を理解しておきます。また、それぞれデバイスドライバーのインストールが必要になる場合があるので、事前に確認しておきましょう。
はじめてのプログラミング
Wio LTE JP Versionを使ったはじめてのプログラミングとして、ボード上のフルカラーLEDの点灯に挑戦します。本記事では、サンプルとして提供されるスケッチ例を使用するので、気軽にプログラミングを試すことができます。
図1-1のように、Wio LTE JP Versionでは、ボード上にフルカラーLEDを一つ搭載しています。このフルカラーLEDは、赤・緑・青(RGB)の明るさを、それぞれ0~255までの256段階で指定することで、およそ1600万色を表現することができます。
フルカラーLEDの点灯
Arduino IDEを起動して、スケッチ例を読み込みます。使用するスケッチ例は「ファイル」>「スケッチ例」>「Wio LTE for Arduino」>「basic」>「LedSetRGB」です。
表1-1は、読み込まれたスケッチ「LedSetRGB」です。フルカラーLEDの色が、赤・橙・黄・緑・青・紫の順に変化しながら、色相環のように繰り返すプログラムです。
では、このスケッチをコンパイルして、Wio LTE JP Versionに書き込みましょう。まず、Wio LTE JP VersionとパソコンをUSBケーブルで接続します。次に、ボード裏のBOOTボタンを押しながら、RSTボタンを押して、DFUモードにします。
「スケッチ」>「マイコンボードに書き込む」を選択(または左上の矢印アイコンをクリック)します。スケッチのコンパイルが行われ、Wio LTE JP Versionに書き込まれます。
書き込み中は、画面下にログメッセージが表示されます。「File downloaded successfully」が表示されると書き込み完了です。
表1-3のように「Opening DFU capable USB device...」以降が表示されていない場合は、書き込みに失敗しています。Wio LTE JP Versionが正しく接続されていない、またはDFUモードになっていない(通常モードのまま)、デバイスドライバーがインストールされていないなどの原因が考えられます。モードの変更、デバイスドライバーのインストールは「Wio LTE JP Versionの動作モード」を参考にしてください。
書き込みに成功したら、ボード上のRSTボタンを押して通常モードにします。フルカラーLEDが七色に光り出したら成功です。
プログラムを変更する
プログラムを変更してみましょう。4行目にある「#define INTERVAL (50)」の数値を変更すると、フルカラーLEDの色が変化する時間を変えることができます。数値を大きくするとゆっくり、小さくすると速く変化します。
59行目にある「Hue += 10;」の数値を変更すると、色が変化する粒度を変えることができます。数値を大きくすると大胆に、小さくすると繊細に変化します。
プログラムの変更・書き込みを何度か繰り返して、Wio LTE JP Versionのプログラミングに慣れましょう。
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