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Raspberry Pi Pico搭載、MicroPythonでプログラミング

PICO ROBOTの機能と組み立て

2022-05-182022-05-18

独立した二輪の駆動輪を持つSTEM教育用のロボットカー「PICO ROBOT」の機能と、組み立ての手順を紹介します。

PICO ROBOTの機能

YahboomPICO ROBOTは、独立した二輪の駆動輪を持つSTEM教育用のロボットカーです。Raspberry Pi Picoを搭載することで、プログラミング言語であるMicroPythonを使って、駆動輪などを制御することができます。

図1-1.PICO ROBOT
図1-1.PICO ROBOT

120mm×100mm×52mmという小さなボディに、二輪の駆動輪・8つのフルカラーLED・小型ディスプレイ(OLED)・ブザー・超音波距離センサー・2つの明るさセンサー・音センサー・赤外線リモコン受光部・4チャネルライントラッキングセンサーを搭載しています。また、サーボモーター・I2C・GPIOのインターフェースも備えています。

プログラミング環境として、Python IDE(統合開発環境)であるThonnyが推奨されており、PICO ROBOT用のMicroPythonモジュール(pico_car.py)が提供されています。このモジュールを使うことで、PICO ROBOTに搭載されている駆動輪や各種センサーをMicroPythonスクリプト(プログラム)から制御できます。

図1-2.Python IDE(統合開発環境)であるThonny
図1-2.Python IDE(統合開発環境)であるThonny

PICO ROBOTの組み立て

モーター(N20 motor)の取り付け

PICO ROBOTのシャーシ(基板)の裏面にモーターを取り付けます。PICO ROBOTに付属しているモーターは、回転数の調整(減速)とトルクを高めるためのギヤーが一体になったギヤードモーターです。シャーシを裏返して、バッテリーホルダーがある裏面を上にします。

図2-1.モーターの取付け位置
図2-1.モーターの取付け位置

同じモーターが2個付属しているのでどちらを使ってもかまいません。モーターの取付け位置にある10mmほどの長さのハンダに沿って、モーターの溝を合わせます。この時、モーターのギヤーが見えるように配置します。

図2-2.モーターの配置
図2-2.モーターの配置

モーターブラケットをかぶせます。プラスティックリベットを両側の穴にカチッという音がするまで押し込みます。

図2-3.モーターブラケットの取り付け
図2-3.モーターブラケットの取り付け

モーターのリード線(赤黒)につながれたプラグをソケットに差し込みます。向きがあるので注意します。

図2-4.モーターの配線
図2-4.モーターの配線

もう一方のモーターも同じ手順で取り付けます。

図2-5.モーター取り付けの完了
図2-5.モーター取り付けの完了

プラスティックリベットを表面から見たようすです。リベット中央の棒に押されて花びらのように広がりしっかりと固定されています。

図2-6.プラスティックリベットで固定されたようす
図2-6.プラスティックリベットで固定されたようす

ユニバーサルホイールの取り付け

シャーシを支えると共に、自由に回転するユニバーサルホイールを取り付けます。PICO ROBOTは、二輪の駆動輪とこのユニバーサルホイールの3点によって支えられています。

図2-7.ユニバーサルホイールの取付け位置
図2-7.ユニバーサルホイールの取付け位置

ユニバーサルホイールを取付け位置に合わせて、表面から2ヶ所ネジ止めします。

図2-8.ユニバーサルホイールの取り付け
図2-8.ユニバーサルホイールの取り付け

ネジ止めを表面から見たようすです。

図2-9.ユニバーサルホイールのネジ止めのようす
図2-9.ユニバーサルホイールのネジ止めのようす

タイヤの取り付け

モーターの軸は一部が平らになったDカット軸です。タイヤ側の軸穴の平らな面を合わせて押し込みます。左右の違いはありません。

図2-10.タイヤの取り付け
図2-10.タイヤの取り付け

バッテリーの取り付け

バッテリーホルダーにバッテリーを押し込みます。プラスとマイナスを間違えないように気をつけます。バネ側がマイナスです。

図2-11.バッテリーの取り付け
図2-11.バッテリーの取り付け

小型ディスプレイ(OLED)の取り付け

PICO ROBOTには、小型のディスプレイ(OLED)が付属しています。サイズは0.91インチ、128×32ドットです。

図2-12.0.91インチの小型ディスプレイ(OLED)
図2-12.0.91インチの小型ディスプレイ(OLED)

4ピンのOLEDインタフェースに取り付けます。

図2-13.小型ディスプレイの取り付け
図2-13.小型ディスプレイの取り付け

Raspberry Pi Picoの取り付け

PICO ROBOTのセットには、Raspberry Pi Picoが付属しているもの(with Pico)と付属していないもの(Without Pico)があります。付属していない場合は別途用意します。

図2-14.Raspberry Pi Picoとピンヘッダー
図2-14.Raspberry Pi Picoとピンヘッダー

Raspberry Pi Picoの取り付けにはピンヘッダーが必要です。

ピンヘッダーに関する注意点

ピンヘッダーには、ブレッドボードへの抜き差しを容易にする「細めのピンヘッダー」があります。細めのピンヘッダーが実装されたRaspberry Pi Picoの場合、接続不良となる恐れがあります。通常のピンヘッダーをお使いください。

図2-15.ピンヘッダーを実装したRaspberry Pi Pico
図2-15.ピンヘッダーを実装したRaspberry Pi Pico

Raspberry Pi Picoインタフェースに取り付けます。向きを間違えないように気をつけます。

図2-16.Raspberry Pi Picoの取り付け
図2-16.Raspberry Pi Picoの取り付け

完成したPICO ROBOTです。もう一度、Raspberry Pi Picoの向きが正しいか確認しましょう。

図2-17.完成したPICO ROBOT
図2-17.完成したPICO ROBOT

Bluetoothモジュール ※取り付けません。

PICO ROBOTには、無線通信ができるBluetoothモジュールが同梱されています。しかしながら、技適マークが確認できなかったため、本記事では取り付けません。

図2-18.bluetoothモジュール(表面)
図2-18.bluetoothモジュール(表面)

日本国内において、無線機は電波法に規定されている機器認定を受ける必要があり、適合を証明する技適マークと技適番号を無線機に表示しなければなりません。技適マークは、モジュールや製品筐体、パッケージやマニュアルなどに記載されています。詳しくは「総務省電波利用ホームページ - 電波の利用ルール」をご覧ください。

図2-19.bluetoothモジュール(裏面)
図2-19.bluetoothモジュール(裏面)

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