「ものづくり:make」を楽しみながら学ぶ人へ向けた独習サポートサイト。

and more...

Lab.以外の情報を紹介しています。

照明器具を制御するDMXソフトウェア

QLC+をインストールする

2021-02-042021-09-17

前回の「DMX(DMX512)って何?」では、照明器具を制御する通信規格であるDMX(DMX512)に触れてみました。今回は、DMXソフトウェアの紹介とDMXソフトウェア「Q Light Controller Plus(QLC+)」のインストール手順を解説します。

DMXソフトウェア&インターフェース

DMXコントローラー

DMX(DMX512)に対応した照明器具を調光・調色したり、光の向きを変えるには「DMXコントローラー」というハードウェアが必要です。DMXコントローラーには、フェーダーという前後に移動するつまみがあり、これで各チャネルの値をコントロールします。パーティーや小規模な舞台で使える小型のものからコンサートに対応した大型のものまで、使用目的に応じて選びます。

Lixada DMX512コントローラー

192のDMXチャンネル。それぞれ16チャンネルの12台のスキャナー。8つのプログラム可能なシーンの23バンク。184シーンの6つのプログラム可能なチェイス。キャビネット取り付け用の標準長さは 19 インチです。

DMXコントローラーとDMX(DMX512)に対応した照明器具はDMXケーブルで接続します。結線には、一文字(数珠つなぎ)にする方法や、スプリッターと呼ばれる分配器を通して結線する方法があります。

ELATION DMXスプリッター(分配器)

DMXスプリッター、3PIN・5PIN XLR端子、4アイソレート出力、1リンク出力。ラックマウントキット付属。

DMXソフトウェア&インターフェース

上記のDMXコントローラー以外に、パソコンの画面上からDMX(DMX512)に対応した照明器具を制御できる「DMXソフトウェア」という選択肢があります。DMXコントローラーのフェーダーを指で動かす代わりに、画面上のフェーダーをマウスで操作して制御することができます。

図1-1.DMXソフトウェア「QLC+」のシンプル卓
図1-1.DMXソフトウェア「QLC+」のシンプル卓

DMXソフトウェアには、有料ライセンスと無料ライセンスのものがあり、また、搭載している機能もさまざまなので用途に応じて選択します。

DMXソフトウェアで照明器具を制御するには、照明器具とパソコンをDMXケーブルで接続します。しかしながら、DMXケーブルを直接接続するためのコネクターは、パソコンに搭載されていないので、別途インターフェースが必要となります。有料ライセンスのDMXソフトウェアには、専用のインターフェースが同梱されています。

DASLIGHT Mini USB-DMX interface DMXソフトウェア&インターフェース

最大128チャンネルまでコントロールできるDMXコントロールソフトウェア・インターフェイス。PCから視覚的に照明機材をコントロールすることができます。30ステップを作成することができます。

Q Light Controller Plus(QLC+)

Q Light Controller Plus(QLC+)とは

Q Light Controller Plus(以下、QLC+)は、すべての機能が無料で使えるドネーションウェア(任意で寄付ができる)という形態で配布されているDMXソフトウェアです。無料でありながら、商用ソフトウェアと比べても同等の機能、またはそれ以上と評価されることもあります。メニューなどは日本語に対応済みで、日本語ドキュメントも提供されています。

Q Light Controller Plus (以下、QLC+)は、ライブ・コンサートや劇場などの様々なパフォーマンスで使用される照明器具を制御するためのものです。QLC+は他の照明コントロールソフトの500ページ以上のマニュアルを必要とせずに、直感的で柔軟なユーザーインターフェイスを使用して誰でも簡単に扱えることを目標としています。

Q Light Controller Plus - User Documentation - 概要説明と用語説明

インターフェース

QLC+で、DMXに対応した照明器具を制御するには、接続するためのインターフェースが別途必要です。図2-1は、USBドングル付きのDMXケーブルです。USBドングルには、USBインタフェースとシリアルインタフェースを変換するFTDIチップを内蔵しています。

図2-1.USBドングル付きDMXケーブル
図2-1.USBドングル付きDMXケーブル

USBドングル付きDMXケーブル(5m)

ステージ照明器具制御ケーブル。USB-RS485コンバータ。

QLC+のダウンロード

QLC+の公式サイトにアクセスして、上部の「download」をクリックします。

図2-2.公式サイト - トップページ
図2-2.公式サイト - トップページ

2020年2月4日現在、QLC+にはバージョン4系と5系があります。バージョン5系はアルファ版なので、安定しているバージョン4系の最新版(Latest release)をダウンロードします。対応するOSをクリックします。

図2-3.公式サイト - ダウンロードページ
図2-3.公式サイト - ダウンロードページ

ダウンロードが完了するまでしばらく待ちます。

図2-4.インストールファイルのダウンロード
図2-4.インストールファイルのダウンロード

QLC+のインストール

ダウンロードしたインストールファイルを実行します。ライセンス条件を読み、内容に同意する場合は「同意する」をクリックします。

図2-5.インストール画面 - ライセンス条件の同意
図2-5.インストール画面 - ライセンス条件の同意

インストール先のフォルダを確認して「次へ」をクリックします。インストール先の変更もできます。

図2-6.インストール画面 - インストール先
図2-6.インストール画面 - インストール先

スタートメニューに表示される名前を確認して「インストール」をクリックします。名前の変更もできます。

図2-7.インストール画面 - スタートメニューの名前
図2-7.インストール画面 - スタートメニューの名前

インストールが完了するまでしばらく待ちます。

図2-8.インストール画面 - インストール中
図2-8.インストール画面 - インストール中

インストールが完了したら「閉じる」をクリックします。

図2-9.インストール画面 - インストール完了
図2-9.インストール画面 - インストール完了

QLC+の起動

スタートメニューから「Q Light Controller Plus」を起動します。正しく起動することを確認します。

図2-10.QLC+の初期画面
図2-10.QLC+の初期画面

以上で、インストールは完了です。次回は、「ムービングヘッドライトを使ってみた」で紹介したムービングヘッドライト「BETOPPER LM70」をQLC+で制御します。

おすすめ

舞台の基礎からDMX、ムービングまで ステージ・舞台照明入門

著 者
藤井 直
出版社
リットーミュージック
発売日
2006/12/19

USBドングル付きDMXケーブル(5m)

ステージ照明器具制御ケーブル。USB-RS485コンバータ。

BETOPPER RGBW ミニムービングヘッドライト 7x8W RGBW 4 in 1 LM70S

クラブ・スタジオ・ホール・式場・舞台などさまざまな場所で色鮮やかな雰囲気を演出するムービングヘッドランプです。オート・サウンド・マスタースレーブ・DMXに対応。

Lixada DMX512コントローラー

192のDMXチャンネル。それぞれ16チャンネルの12台のスキャナー。8つのプログラム可能なシーンの23バンク。184シーンの6つのプログラム可能なチェイス。キャビネット取り付け用の標準長さは 19 インチです。

ELATION DMXスプリッター(分配器)

DMXスプリッター、3PIN・5PIN XLR端子、4アイソレート出力、1リンク出力。ラックマウントキット付属。

DMXケーブル 3ピン 2メートル 4本セット

XLR 3ピンタイプのDMXケーブルです。2メートル。4本セット。

Hosa 3ピン XLR DMXターミネーター

DMXケーブルを結線した末端に用いる3ピンDMX-512ターミネーター(終端抵抗)です。

DASLIGHT Mini USB-DMX interface DMXソフトウェア&インターフェース

最大128チャンネルまでコントロールできるDMXコントロールソフトウェア・インターフェイス。PCから視覚的に照明機材をコントロールすることができます。30ステップを作成することができます。

この記事を読んだ人は、こんな記事にも興味があります。
スポンサーリンク
TOPへ移動
目次へ移動