「ものづくり:make」を楽しみながら学ぶ人へ向けた独習サポートサイト。

電子工作[超]入門 Lab.

電子工作[超]入門 Lab.では、これから電子工作を始める人に向けた情報や作例を紹介しています。

並列接続で電流を分ける
1-5

分流

2017-11-162017-11-16

抵抗器を並列接続した電気回路(電子回路)を使って、分流を解説します。

1-5-1.抵抗器を流れる電流

図1-5-1-1は、一つの直流電源と二つの抵抗器を並列接続した電気回路(電子回路)です。並列接続では、抵抗器に加わる電圧は分圧されず、直流電源の電圧V[V]と等しくなります。

抵抗R1[Ω]・R2[Ω]に流れる電流I1[A]・I2[A]は、オームの法則より電圧÷抵抗で求められるので、電流I1[A]・I2[A]は図1-5-1-1に示したようになります。

図1-5-1-1.抵抗器を流れる電流
図1-5-1-1.抵抗器を流れる電流

1-5-2.分流とは

まず、電流I[A]について考えます。電流I[A]を求めるために、二つの抵抗R1[Ω]・R2[Ω]の合成抵抗を考えます。二つの抵抗器は並列接続なので、合成抵抗は「逆数の和の逆数」で求められ、合成抵抗は(R1×R2)÷(R1+R2)[Ω]となります。合成抵抗を一つの抵抗器を見なすと、その抵抗器に加わる電圧はV[V]となります。電流I[A]は、オームの法則より電圧÷抵抗で求められるので、この電気回路(電子回路)の電流I[A]は図1-5-2-1に示したようになります。

図1-5-2-1.合成抵抗と電流
図1-5-2-1.合成抵抗と電流

ここで、電流I[A]と各抵抗器に流れる電流I1[A]・I2[A]の関係について考えます。図1-5-2-2を見ると、電流I[A]と、各抵抗器に流れる電流I1[A]・I2[A]の和が等しいことがわかります。つまり、電流I[A]が、各抵抗器に分割されているということになります。

このように、並列接続において、電流が分割されることを「分流」といいます。

図1-5-2-2.電流I[A]と各抵抗器に流れる電流I1[A]・I2[A]の関係
図1-5-2-2.電流I[A]と各抵抗器に流れる電流I1[A]・I2[A]の関係

では、分割された電流の比はどのようになっているのでしょうか。まず、抵抗R1[Ω]に流れる電流I1[A]を考えます。I1[A]の全体に対する割合は、I1÷Iで求められます。計算すると、R2÷(R1+R2)となります。同様に、抵抗R2[Ω]に流れる電流の割合は、R1÷(R1+R2)となります。抵抗R1[Ω]・R2[Ω]によって分割される電流の比はR2:R1であるといえます。

1-5-3.直列接続では?

図1-5-3-1は、一つの直流電源と二つの抵抗器を直列接続した電気回路(電子回路)です。直列接続では、電気の通り道が一つしかないので、分流されず、同じ電流I[A]が各抵抗器に流れます。

図1-5-3-1.直列接続では?
図1-5-3-1.直列接続では?

1-5-4.分流の計算例

図1-5-4-1は、分流の計算例です。

図1-5-4-1.分流の計算例
図1-5-4-1.分流の計算例
この記事を読んだ人は、こんな記事にも興味があります。
スポンサーリンク
TOPへ移動
目次へ移動