PIC16F1827
8ビットPICマイコンの中でも定番的な存在であるPIC16F1827を紹介します。
4-2-1.PIC16F1827とは
「4-1.PICA Tower(ピカタワー)」で紹介したとおり、PICA Tower(ピカタワー)のコントローラーとして搭載されているPICマイコンはPIC16F1827です。このPIC16F1827は、8ビットPICマイコンの中でも定番的な存在で、少ピンにもかかわらず高機能であることから、人気があり、検索すると使用例がたくさん見つかります。
PICA Tower(ピカタワー)に搭載されているPIC16F1827は、DIP(Dual In-line Package)と呼ばれる形状のもので、ピン数は18です。ICソケットに乗っているので、差し替えることが可能です。別途用意する場合は、PIC16F1827-I/Pという型番で購入することができます。
PIC16F1827は、8ビットPICマイコンの中でも、最も新しいアーキテクチャとなる「エンハンストミッドレンジアーキテクチャ」に属するものです。特にPIC16F1ファミリーは、8ビットPICマイコンの中心的なデバイスとして位置づけられ、さまざまな機能を備えたデバイスが市場に投入されています。
PIC16F1827には、主なものだけでも16本の入出力端子(うち1つは入力のみ)・12チャンネルの10ビットADC(アナログデジタルコンバーター)・5ビットのDAC(デジタルアナログコンバーター)・シリアル通信(I2C・SPIなど)・PWM出力などの機能があります。
4-2-2.PIC16F1827のデータシート
デバイスの詳細な情報は、マイクロチップテクノロジー社によって提供されるデータシートに記載されています。データシートは、PICマイコンの回路設計をしたり、プログラミングに必要な情報を得るために必要不可欠なものです。
PIC16F1827のデータシートを例にして、その入手方法を紹介します。なお、データシートはPDFファイルで提供されるため、閲覧には適切なビューアーが必要です。
データシートを入手する
まず、マイクロチップテクノロジー社のデータシート一覧へアクセスします。
検索欄で「Products」を選択して、「PIC16F1827」と入力します。「Search」ボタンをクリックします。
PIC16F1827に関するデータシートの検索結果が表示されます。ドキュメントタイトル「PIC16(L)F1826/27 18/20/28-Pin Flash MCU with nanoWatt XLP」を右クリックするなどの方法でダウンロードします。
ダウンロードしたデータシートを表示します。図4-2-2-4は、PIC16F1827のデータシートの表紙です。データシートのタイトルを見ると、PIC16(L)F1826/27となっています。これは、4種類のデバイス(PIC16F1826・PIC16F1827・PIC16LF1826・PIC16LF1827)について記載されていることを示します。
PIC16F1827のデータシートは、400ページほどのボリュームがあります。すべてを読む必要はありませんが、基本的な仕様や使う機能などについては目を通しておきましょう。
では、データシートの読み方を「4-3.データシートを読む(デバイスを知る)」で見てみましょう。
PICマイコン関連のおすすめ品
PIC16F1827を使用した、赤・緑・青・黄のLED27個を円柱状に光らせる3Dイルミネーションキットです。PIC16F1827のプログラムは書き換えが可能で、C言語によるプログラミングが学習できます。詳しいマニュアルは株式会社イーケイジャパンよりダウンロードできます。
エレキット ピカ・タワー AW-864
エレキットのアートする電子工作シリーズ。 LED(発光ダイオード)を使用した3Dイルミネーションキットです。LEDは赤・緑・青・黄の4色、全部で27個使用して、円柱状に配置したLEDを光らせます。
PICマイコンのプログラミング(C言語)について、最新の開発環境を使って解説した役立つ一冊です。
PIC16F1ファミリのアーキテクチャ、新しい開発環境であるMPLAB IDE Xの使い方、C言語によるPICのファームウェア開発方法、内蔵モジュールの使い方と具体的な製作例などについて詳細に解説しています。
