inky:bit(PIM537)
Pimoroniの文字や図形を赤色・白色・黒色の3色で表示することができる電子ペーパー「inky:bit」を紹介します。
この製品は、micro:bit V2にのみ対応しています。micro:bit V2は「付録1-9.micro:bit V2の変更点」で詳しく紹介しています。
1.inky:bit
inky:bitとは
Pimoroniの電子ペーパー「inky:bit」は、とても小さな消費電力で駆動するディスプレイで、文字や図形を赤色・白色・黒色の3色で表示することができます。ディスプレイのサイズは2.13インチ(250×122ピクセル)で、電気泳動方式の電子ペーパーディスプレイ(EPD:Electric-Paper-Display)を採用しています。このディスプレイは、反射率が高く、明るい場所でも視認性に優れています。書き換えにかかる時間は約15秒、その間の消費電流は8mAです。書き換え時のみに電源が必要で、それ以外は電源オフの状態で表示を維持することができます。
開発環境として、MakeCode for micro:bitのカスタムブロックと、MicroPythonのライブラリーが用意されています。
拡張機能の追加
MakeCode for micro:bitを起動して、ツールボックスの「高度なブロック」>「拡張機能」をクリックします。
検索ボックスに「https://github.com/pimoroni/pxt-inkybit」と入力します。
表示された拡張機能「inkybit」をクリックします。
ツールボックスに「Inky:Bit」が追加されたことを確認します。
カスタムブロック
追加されるカスタムブロック(バージョン0.0.2)です。ディスプレイの消去(clear the display)や書き換え(display your changes)、テキストの表示や図形の表示が行えます。
サンプルプログラム
ディスプレイに大きさの異なるテキスト「Hello, micro:bit」を赤字・黒字で表示するサンプルプログラムです。micro:bitに組み込まれているフォントが使用されます。大きさは、それぞれ等倍・2倍(2×2)・3倍(3×3)・4倍(4×4)です。
「{}」で名前をくくることでアイコンや矢印を表示することができます。サンプルプログラムでは、それそれのテキストに続けて、八分音符({EigthNote})・ハート({heart})・うれしい顔({Happy})・おばけ({Ghost})を表示しています。
実際に表示されたテキスト「Hello, micro:bit」のようすです。
表示することができるアイコンと矢印の名前です。