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micro:bit Lab.【マイクロビット】

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ラズパイ&タッチスクリーンディスプレイ
12-2

自分専用のパソコンを組み立てる

2019-09-142019-09-26

Raspberry Pi(ラズベリーパイ、通称ラズパイ)と7インチタッチスクリーンディスプレイを使った自分専用のパソコンを組み立てる手順を紹介します。

12-2-1.準備するもの

Raspberry Pi(ラズベリーパイ、通称ラズパイ)をベースにした自分専用のパソコンを組み立てるのに必要なパーツは、次の通りです。

  • Raspberry Pi 3 Model B+
  • microSDメモリーカード(システム起動用)
  • Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイ
  • Raspberry Pi ディスプレイケース
  • USB電源アダプター 5V/3A(microUSBコネクター)× 2個
  • キーボード・マウス

では、各パーツを詳しく見てみましょう。

Raspberry Pi 3 Model B+

Raspberry Piは、micro:bitと同じく英国生まれの教育利用を目的とした小型のコンピューターです。Raspberry Piには、さまざまなバージョン(世代)やタイプがありますが、本記事では2018年3月14日に発表(日本では同年6月に出荷開始)されたRaspberry Pi 3シリーズ(第3世代)の最上位機種である「Raspberry Pi 3 Model B+」を使います。

図12-2-1-1.Raspberry Pi 3 Model B+
図12-2-1-1.Raspberry Pi 3 Model B+

microSDメモリーカード(システム起動用)

Raspberry Pi 3 Model B+のカードスロットに差し込んで、システムを起動するためのmicroSDメモリーカードを用意します。容量は16GB以上がおすすめです。パソコンを組み立てた後は、microSDメモリーカードの抜き差しが面倒になるので、あらかじめRaspbian OSをインストールしておきます。Raspbian OSのインストールは「12-1.Raspbian OSのインストール」をご覧ください。

図12-2-1-2.microSDメモリーカード(システム起動用)
図12-2-1-2.microSDメモリーカード(システム起動用)

Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイ

Raspberry Pi財団公式の7インチタッチスクリーンディスプレイです。タッチパネル機能を備え、表示画素数は800×480、表示色は約1600万色です。

図12-2-1-3.Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイ
図12-2-1-3.Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイ

Raspberry Pi ディスプレイケース

頑丈なABS樹脂を採用したケースです。Raspberry Piとディスプレイをしっかり保護します。Raspberry Piのインタフェース用アクセスポートスリット(USBポートなど)を完全に装備しています。また、リアカバーを外せば、アドオンやHATなどのオプションも取り付けられます。色は、黒・白・クリアーの3色が用意されています。

図12-2-1-4.Raspberry Pi ディスプレイケース
図12-2-1-4.Raspberry Pi ディスプレイケース

USB電源アダプター 5V/3A(microUSBコネクター)× 2個

Raspberry Pi 3シリーズでは、安定した動作のため、出力2.5A以上のUSB電源アダプターが推奨されています。そのため、今回使用するRaspberry Pi 3 Model B+には、USB電源アダプターの出力が3Aのものを用意します。また、ディスプレイにもUSB電源アダプターが必要となるので、合計2個のUSB電源アダプターを用意します。

図12-2-1-5.USB電源アダプター 5V/3A(microUSBコネクター)
図12-2-1-5.USB電源アダプター 5V/3A(microUSBコネクター)
電源アダプター使用時の注意点

Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイに付属しているコードを使うと、一つの電源アダプターを共用できますが、Raspberry Pi 3 Model B+は電源要求が厳しいため、別々の電源アダプターを使うことが推奨されています。

キーボード・マウス

USB接続のキーボード・マウスを用意します。USBレシーバー式のワイヤレスマウスやワイヤレスキーボードなら配線いらずですっきり使えます。

図12-2-1-6.キーボード・マウス(USBレシーバー式)
図12-2-1-6.キーボード・マウス(USBレシーバー式)

購入時の注意点

Raspberry Pi 3 Model B+は、電波を発する機器です。そのため、国内で使用するには「技適マーク」の表示が必要です。並行輸入品などには「技適マーク」の表示がないものがあるので、正規代理店での購入を強くおすすめします。Raspberry Pi(ラズパイ)の日本における正規総代理店は、アールエスコンポーネンツ社です。

購入時のポイント

Raspberry Piのオンライン購入は、アールエスコンポーネンツ社と代理店契約を結んでいるKSYが便利です。KSYのオンラインサイトでは、AmazonなどのECサイトよりも割安で購入が可能です。

また、50万点以上の電子部品の扱いがあるアールエスコンポーネンツ社では、はんだ付け工具からMOSFETなどのスイッチング部品まで、電子工作に便利な商品の豊富な品揃えがありますので、ご関心のある方は是非サイトをご覧ください。

12-2-2.自分専用のパソコンを組み立てる

必要なパーツがすべてそろっていることを確認しましょう。組み立てに必要なスペースを十分確保してください。組み立て中は、小さな部品の紛失や破損(特にタッチスクリーンディスプレイ)に気をつけて作業してください。また、組立てにはプラスドライバーが必要です。

組み立てる準備

Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイを箱から出して、ディスプレイ面が傷ついたり破損しないように気泡緩衝材の上へ置きます。ディスプレイの背面には、あらかじめアダプターボード(緑色の基板)が取り付けられ、ディスプレイとリボンケーブルで接続されています。

図12-2-2-1.Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイ
図12-2-2-1.Raspberry Pi 公式 7インチタッチスクリーンディスプレイ

六角スペーサーの先端についているネジを全て(4本)外します。この時、六角スペーサーが緩まないように気をつけます。

図12-2-2-2.六角スペーサー(ネジあり)
図12-2-2-2.六角スペーサー(ネジあり)

六角スペーサーが緩んだときは締め直します。

図12-2-2-3.六角スペーサー(ネジなし)
図12-2-2-3.六角スペーサー(ネジなし)

外したネジ(4本)は後で使います。紛失しないようにしましょう。

図12-2-2-4.外したネジ(4本)
図12-2-2-4.外したネジ(4本)

DSIリボンケーブル(FFC)を取り付ける(ディスプレイ側)

DSIリボンケーブル(FFC)は、Raspberry Piとディスプレイ間の信号を伝送するケーブルです。DSIリボンケーブル(FFS)の一方を、ディスプレイ背面のアダプターボードへ取り付けます。まず、コネクターの黒いストッパーが、外側へ引き出されていることを確認します。

図12-2-2-5.コネクターの黒いストッパーを引き出す(ディスプレイ側)
図12-2-2-5.コネクターの黒いストッパーを引き出す(ディスプレイ側)

DSIリボンケーブル(FFC)の向きを確認して、コネクターの奥まで差し込みます。

図12-2-2-6.DSIリボンケーブル(FFC)を差し込む(ディスプレイ側)
図12-2-2-6.DSIリボンケーブル(FFC)を差し込む(ディスプレイ側)

コネクターの黒いストッパーを押し込んで、DSIリボンケーブル(FFC)が抜けないように固定します。

図12-2-2-7.コネクターの黒いストッパーを押し込む(ディスプレイ側)
図12-2-2-7.コネクターの黒いストッパーを押し込む(ディスプレイ側)

microSDメモリーカード(システム起動用)の挿入

Raspbian OSをインストールしたmicroSDメモリーカード(システム起動用)を、Raspberry Piの背面にあるカードスロットへ挿入します。

図12-2-2-8.microSDメモリーカード(システム起動用)の挿入
図12-2-2-8.microSDメモリーカード(システム起動用)の挿入

Raspberry Piの取り付け

Raspberry Piの向きを確認して、六角スペーサーの上へ取り付けます。外したネジ(4本)を使って固定します。

図12-2-2-9.Raspberry Piの取り付け
図12-2-2-9.Raspberry Piの取り付け

DSIリボンケーブル(FFC)を取り付ける(Raspberry Pi側)

DSIリボンケーブル(FFS)のもう一方を、Raspberry Piのディスプレイコネクターへ取り付けます。まず、コネクターを保護しているオレンジ色のシールを剥がして、黒いストッパーを引き出します。

図12-2-2-10.コネクターの黒いストッパーを引き出す(Raspberry Pi側)
図12-2-2-10.コネクターの黒いストッパーを引き出す(Raspberry Pi側)

DSIリボンケーブル(FFC)をコネクターの奥まで差し込みます。

図12-2-2-11.DSIリボンケーブル(FFC)を差し込む(Raspberry Pi側)
図12-2-2-11.DSIリボンケーブル(FFC)を差し込む(Raspberry Pi側)

コネクターの黒いストッパーを押し込んで、DSIリボンケーブル(FFC)が抜けないように固定します。

図12-2-2-12.コネクターの黒いストッパーを押し込む(Raspberry Pi側)
図12-2-2-12.コネクターの黒いストッパーを押し込む(Raspberry Pi側)

ディスプレイケースの取り付け

ディスプレイケースのリアカバーを外します。まず、ディスプレイケースのアクセスポートスリット(USBポートなど)をRaspberry Piに合わせます。合わせにくいときは、いったんRaspberry Piを固定しているネジを緩めると合わせやすくなります。ネジを使って固定します。

図12-2-2-13.ディスプレイケースの取り付け
図12-2-2-13.ディスプレイケースの取り付け

ディスプレイケースのリアカバーを取り付けます。

図12-2-2-14.リアカバーの取り付け
図12-2-2-14.リアカバーの取り付け

完成

丸いゴム足がついている方を下にして立てます。マウス・キーボード・Raspberry Pi用の電源アダプター・ディスプレイ用の電源アダプターを接続して完成です。

図12-2-2-15.完成したRaspberry Piパソコン
図12-2-2-15.完成したRaspberry Piパソコン

以上で、自分専用のパソコンの組立ては完了です。「12-3.Raspbian OSの初期設定」へ進みましょう。

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