2021年リリース
micro:bitの開発環境であるMakeCodeの2021年リリース(2021/7/10公開)で追加された新機能や変更点を紹介します。MakeCode for micro:bitのバージョンは4系となりました。
今回のバージョンアップで、温度や明るさなど時系列に変化する値をファイルに保存することができる拡張機能「Data Logger」(micro:bit V2専用)が追加されました。
2.エディター画面
上部メニューのレイアウト変更
上部メニューのレイアウトが変更になりました。マイクロソフトのロゴが左側へ移動して、各種アイコンが右側にまとまりました。各種アイコンは「ホーム・共有・ヘルプ・その他」の順にならんでいます。機能の変更はありません。
コメントの表示位置の変更
ブロックのコメントを追加したとき、コメントの表示される初期位置が下方へ変更となりました。V3系と同じく、好きな位置へ移動することができます。
2.ループブロック
一定の間隔で繰り返すブロック
一定の間隔で繰り返すブロックが追加されました。「100ミリ秒・200ミリ秒・500ミリ秒(初期値)・1秒・1分・1時間」が選べるほか、任意の時間を指定することができます。単位はミリ秒です。
図2-2は、LED画面の中央にある一つのLEDが、500ミリ秒間隔で点滅するプログラムです。
whileブロックの条件式
whileブロックの条件式の初期値が「偽」に変更されました。
3.関数ブロック
引数「Array(配列)」の追加
関数の引数(パラメーター)に「Array(配列)」が追加されました。
4.配列ブロック
配列からランダムに値を選ぶブロック
指定された配列からランダムに値を選ぶブロックが追加されました。
5.入出力端子ブロック
マトリックス式Neopixelの幅を指定するブロック(シミュレーター用)
マトリックス式Neopixelの幅を指定するブロックが追加されました。これは、シミュレーター用のブロックで、幅を指定すると、マトリックス式Neopixelがシミュレータ内で正しく表示されるようになります。
図5-2は、シミュレーターに正しく表示されたマトリックス式Neopixelのようすです。
6.拡張機能
Data Logger
拡張機能に「Data Logger」が追加されました。この拡張機能は、micro:bit V2専用です。Data Loggerは、温度や明るさなどの時系列に変化する値を、ファイルに保存する機能です。ファイルは「MY_DATA.HTM」という名前でmicro:bit内に保存されます。
図6-2は、温度と明るさを1秒毎にロギングするプログラムです。繰り返しには、新しく追加された「一定の間隔で繰り返すブロック」を使用しています。
micro:bit内の保存されるファイル「MY_DATA.HTM」をブラウザーで開くと、表形式で表示されたデーターを見ることができます。
「Visual preview」をクリックすると、グラフ形式で表示されます。
「Download」をクリックすると、保存されたデーターをCSV形式でダウンロードすることができます。