はじめてのMicroPython
はじめてのMicroPythonとして、micro:bitのLED画面に「Hello, World!」を繰り返し表示するプログラムにチャレンジしましょう。
10-3-1.はじめてのMicroPython
micro:bitでは、MakeCodeエディターを使ったブロックとJavaScriptの他に「10-1.MicroPython(マイクロパイソン)」で紹介したMicroPythonというプログラミング言語でプログラミングすることができます。
はじめてのMicroPythonとして、micro:bitのLED画面に「Hello, World!」を繰り返し表示するプログラムを作ります。
開発環境(エディター)の準備
ここでは、MicroPythonの開発環境であるMuエディターを使用します。Muエディターのインストールは「10-2.Muエディターのインストール」を参考にしてください。
Muエディターの起動
Muエディターを起動します。Muエディターを初めて起動すると、図10-3-1-1のような画面になります。1行目の「# ここにコードを書いてね :-)」はコメントなので削除してもかまいません。
モードを設定する
上部に表示されているメニューから「モード」をクリックします。
一覧から「BBC micro:bit」を選択して「OK」をクリックします。
micro:bitを接続する
USBケーブルでmicro:bitとパソコンを接続します。MuエディターがMicro:bitを正常に検出すると、画面左下に「新規のBBC micro:bitデバイスを検出しました。」というメッセージが表示されます。このメッセージはしばらくすると消えます。
もし、モードが正しく選択できていない場合は「新規のBBC micro:bitデバイスを検出しました。MuをBBC micro:bitモードに変更しますか?」というメッセージが表示されます。そのまま、モードを変更する場合は「OK」をクリックします。
プログラムする
表10-3-1-1のように入力します。
すべて入力すると図10-3-1-6のようになります。間違いないでしょうか。
プログラムを転送する
上部に表示されているメニューから「転送」をクリックします。
転送が完了すると、画面左下に「micro:bitにコードをコピーしました。」というメッセージが表示されます。
動作を確認する
micro:bitのLED画面を見てみましょう。「Hello, World!」と表示されていれば、はじめてのMicroPythonは大成功です。
10-3-2.正しく動かないとき
micro:bitのLED画面にエラーメッセージが表示され、正しく動作しない場合、その多くはスペルミスなどの単純なものです。例えば「line 4 NameError name 'true' is not defined」のようなメッセージがLED画面に表示されます。スクロールするので読みにくいですが。
MicroPythonは、プログラミング言語としての文法を単純化して、可読性を高め、誰が書いても同じようなプログラムになるようにデザインされています。
そのため、構文が厳格に決まっており、予約語も例外ではありません。「from」「import」「while」などの予約語は小文字で記述され、「From」「Import」「While」などとした場合は正しく解釈されません。また、真偽を表す「True」「False」については先頭を大文字とします。4行目のインデント(字下げ)も半角スペース4文字と決まっています。
実行前に構文を確認する
上部に表示されているメニューから「チェック」をクリックすると、事前に構文を確認することができます。
構文が正しいときは、画面左下にメッセージが表示されます。この嬉しいメッセージにはいくつかパターンがあるようです。試してみてください。
エラーの例(1)
「while」を「While」と記述しているとき。
エラーの例(2)
「True」を「true」と記述しているとき。
エラーの例(3)
3行目の「:」を忘れたとき。
エラーの例(4)
3行目のインデント(字下げ)が半角スペース1文字のとき。
Pythonの関連書籍
BBC micro:bit 27 Projects For Students Level 3 - MicroPython Projects (English Edition)
- 出版社
- Dogan Ibrahim
- 発売日
- 2016/8/22