はじめてのRaspberry Pi
初めてRaspberry Piを使う方へ向けて、Raspbian OSの基本操作と設定方法を紹介します。
12-4-1.デスクトップ画面
Raspberry Piの電源をオンにすると、Raspbian OSが起動して、デスクトップ画面が表示されます。いわゆるグラフィカルな操作(GUI)画面です。マウスで操作したり、「12-2.自分専用のパソコンを組み立てる」で組み立てたパソコンは、ディスプレイがタッチスクリーン方式なので、指で触れて操作することができます。
上部にメニューバーがあります。左上にあるラズベリーのアイコンをクリックして、いろいろなアプリケーションを起動します。ちなみに、この神々しい寺院の壁紙は初期状態のものです。
12-4-2.Raspberry Piの終了(シャットダウン)
Raspberry Piは、USB電源アダプターを差し込むだけで起動しますが、終了には特別な操作が必要です。この操作をシャットダウンといいます。正しくシャットダウンを行わずにUSB電源アダプターを抜くと、ファイル(データー)が保存されないなど不具合の原因となります。最悪起動しなくなる恐れがあるので、必ずシャットダウンしましょう。
シャットダウンの操作
左上にあるラズベリーのアイコンをクリックします。
メニューが表示されます。メニューの一部が隠れているので、下へスクロールします。
メニューから「Shutdown」をクリックします。
Shutdown options画面が表示されるので「Shutdown」をクリックします。
画面が黒くなり、microSDメモリーカードへのアクセスを示すLED(緑)の点滅が消えるとシャットダウン完了です。電源供給を示すLED(赤)は点灯したままになります。これで、USB電源アダプターを抜いても大丈夫です。
12-4-3.ファイルマネージャ
ファイルマネージャの起動
ファイルの操作(新規作成・編集・削除など)には、ファイルマネージャを使います。ファイルマネージャは、メニューから「アクセサリ」>「ファイルマネージャ」の順番でクリックして起動します。
左側にフォルダーのツリー表示、右側にフォルダー内のファイルが表示されます。最初に表示されるのは、ログインしているユーザーが自由に使えるフォルダー(ホーム)です。あまり意識しませんが、初期状態では、Raspbian OSの起動時に、ユーザーpiで自動ログインするように設定されています。
ファイルマネージャの終了
右上の×印をクリックして、ファイルマネージャを終了します。
12-4-4.テキストエディター
テキストエディターの起動
テキストファイルの内容を編集するには、テキストエディターを使います。テキストエディターは、メニューから「アクセサリ」>「Text Editor」の順番でクリックして起動します。
Leafpadというシンプルなテキストエディターです。
重要なファイルの編集
テキストファイルの中には、内容を変更できない(変更しても上書き保存できない)ものがあります。例えば、設定ファイル(/boot/config.txt)などです。この設定ファイルには、Raspbian OSの起動に関わる重要な設定が記述されています。このようなファイルは、piのような一般ユーザーの権限では変更できないようになっています。
どうしても変更したいときは、一時的に管理者の権限でテキストエディターを起動します。その方法を紹介します。
メニューから「Run」をクリックします。
「sudo leafpad」と入力して「OK」をクリックします。sudoは、一時的に管理者の権限でコマンドを実行するという意味があり、この場合は、管理者の権限でテキストエディター(Leafpad)を起動するということになります。これで、設定ファイルなどの重要なファイルを編集することができます。
12-4-5.デスクトップの見た目を変える
デスクトップの画像や色、文字のサイズを変更することができます。メニューから「設定」>「Appearance Settings」の順番でクリックします。
Desktopタブは、デスクトップの画像や色を変更することができます。薄い青色(#3399FF)へ変更しました。
Menu Barタブは、メニューの色やアイコンのサイズを変更することができます。アイコンのサイズを少し小さく(Medium(24x24))して、濃い青色(#0066FF)へ変更しました。
Systemタブは、文字のサイズやハイライトの色を変更することができます。文字のサイズを少し小さく(10)して、ハイライトをオレンジ色(#FFCC33)へ変更しました。
変更後のデスクトップのようすです。アイコンや文字のサイズが少し小さくなったため、見える情報が増えました。メニューは、スクロールなしで全体が見えるようになりました。