ファームウェアのアップグレード(V2版)
新しいアップローダー(V2版)を使用して、HUSKYLENS(AI Vision Sensor)のファームウェアをアップグレードする手順を紹介します。なお、HUSKYLENSのおおまかな全体像は「付録3-19.HUSKYLENS(AI Vision Sensor)」で紹介しています。
13-10-1.アップグレードの準備
DFROBOTのHUSKYLENS(AI Vision Sensor)は、低価格で使いやすい「Kendryte K210を搭載したAIカメラ」です。HUSKYLENSの詳細は「付録3-19.HUSKYLENS(AI Vision Sensor)」で紹介しています。ファームウェアのアップグレードは、HUSKYLENSの機能追加や修正を行うために必要な作業です。
ファイルのダウンロード
HUSKYLENSのファームウェアアップグレードに必要なファイル一式をダウンロードします。https://github.com/HuskyLens/HUSKYLENSUploader/へアクセスして、「Code」をクリックします。
「Download ZIP」をクリックして、ZIPファイルをダウンロードします。ダウンロードが完了したら、ZIPファイルを任意の場所へ解凍します。
ZIPファイルには、バージョンが記されたファームウェア(HUSKYLENSWithModelVx.x.xxxxxx.kfpkg)とファームウェアの書き込み用ソフトウェアとして、旧版(K-Flash.exe)と新版(HUSKYLENS Uploader-V2.1.zipフォルダー)が含まれています。また、driverフォルダー内にはCP2101(USB to UART Bridge)用ドライバーがあります。
CP2101用ドライバーのインストール
HUSKYLENSは、USBとシリアル通信の変換にCP2101(USB to UART Bridge)というチップを使用しています。このCP2101用ドライバーをインストールします。driverフォルダー内から、ご自身の環境に合ったインストーラーを実行します。図13-10-1-4は、Windows10用64ビットインストーラー(CP210xVCPInstaller_x64.exe)です。
画面の指示に従ってインストールを進め、正しくインストールされたことを示すメッセージを確認します。
以上で、アップグレードの準備が整いました。続けて、ファームウェアのアップグレードを実施します。
13-10-2.アップグレードの実施
HUSKYLENSを、USBケーブルでパソコンと接続します。HUSKYLENS Uploader-V2.1.zipフォルダーを解凍して、ファームウェアの書き込み用ソフトウェア(HUSKYLENS Uploader-V2.1.exe)を実行します。
HUSKYLENS Uploader-V2.1.exeの実行時、次のようなメッセージが表示されることがあります。Windows Defender SmartScreenは、Windowsのセキュリティ機能で、ダウンロードしたファイルの発行元が不明なため、警告メッセージを表示しています。自己責任において実行する場合は「詳細情報」>「実行」の順番でクリックします。
HUSKYLENS Uploaderが起動すると、DFROBOTのロゴが表示されたウィンドウと真っ黒なウィンドウの2つが表示されます。真っ黒なウィンドウが本体なので間違って閉じないようにしましょう。
「Select File」をクリックして、ファームウェア(HUSKYLENSWithModelVx.x.xxxxxx.kfpkg)を選択します。選択後、左側の欄にファイル名が表示されていることを確認します。
「Upload」をクリックして、ファームウェアの書き込みを開始します。
ファームウェアの書き込みが完了するまでしばらく待ちます。書き込みにかかる時間は、およそ5分です。書き込み中は、真っ黒だったウィンドウに進捗状況が表示されます。
ウィンドウの最下部に「Rebooting」と表示されると完了です。HUSKYLENSが再起動します。
右上の×印をクリックして、HUSKYLENS Uploaderを終了します。
以上で、ファームウェアのアップグレードが完了です。HUSKYLENSでファームウェアのバージョンを確認するには「General Settings」を選択後、メニューを右へ進めます。「Version x.x.xxxxxx」のようにバージョンが表示されるので、書き込んだファームウェアのバージョンと一致することを確認しましょう。